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風がない。それでも揚げられたらとの思いに試みる。頑張ろう。白旗が上がった。「よーいどん、引っ張れ」の呼び声とともに一斉に駆け出す。ふらふらと一瞬上昇するもやがて力なく勢いをなくして大凧は地面に落ちた。
2020.1.12
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愛知県額田郡幸田町 2020.1.12(日)
「幸田凧揚げまつり」は、1977(昭和52)年ごろから正月行事のひとつとして1月3日に開催されていた。
1989年には、そうした凧揚げ好きの有志が集まって「三州幸田凧の会」も発足する。 このふたつの組織は互いにその技を競いながら時は流れた。
そして、1998(平成元)年からは、両組織は合体して「こうた凧揚げまつり」を毎年1月に開催することとなった。幸田の凧揚げまつりの歴史はまだ浅い。ことしは23回目です。古い歴史を誇る名所から見れば、まだ始まったばかりといっていいでしょう。
しかも、近隣の町外の参加者や見物客は盛況で、この地方の年始の風物詩として定着しつつあります。とりわけ、将来を担う子どもたちの多さが際立つのも特徴です。
ことしはくもり空の一日、それほどの寒さはなかったのですが、肝心の風がない。これでは大凧は揚がりません。それでも大凧を飛ばしてみようと試みるチームも数あまたありましたが、ちょこっと上向いたと思うと瞬く間に失速し、墜落の繰り返しでした。結局、この日、大凧はひとつも揚がりませんでした。
小さな凧は多少揚がってはいたのですが残念なことでした。2万余人の人々が参加されました。こんなこともあるさ、長い月日の間には。終日無風状態ですからあきらめるよりしょうがない。この日のために準備してきたのにね。これに関しては天に祈るしかないのです。10年に一度くらいはこんなこともあるのでしょうか。つぎの年へ。 |
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